1.悪天候でビバ−ク.一夜明け無線交信に成功(北塩原村)
北塩原村のスキ−場.グランデコスキ−リゾ−ト奥にある西大顛登山口
から20日,スキ−登山したまま行方が分からなくなつていた、4人は、
悪天候のためコ−スからはずれて迷い込み、テントにビバークして
一夜を過ごした。
21日午前9時30分ごろ、同スキ−スク−ル校長の樽川幸男さんが
グル−プの人とアマチュア無線交信に成功。4人が行動を共にして
全員無事で、スキ−場から東側に約2キロ離れた二十日平付近にいる
ことを伝えてきた。
同スク−ル校長の樽川さんは、この日、午前7時半からプライベ−ト
で利用している無線に向かい応答を待った。ジリジリと時間が過ぎ、
重苦しい空気が事務室を包んだ。樽川さんは「スキ−場から出た遭難者。
何としても助けたい」との一心でマイクに向かったという。
交信成功後、すぐに救助本部に連絡するとともに、4人の健康状態、
周辺の状況、無線の電池の残量など確認。4人がコースから外れたと
察知し、安全な場所へ誘導した。
樽川さんは冬山スキ−のベテラン。4人の無事下山に喜びながらも
「出発時間が遅く山の天気の変わりやすさを甘くみたのではないか」
と指摘し、他の山スキ−愛好家らに警鐘を鳴らしている。
(福島民報.1998年2月)