アマチュア無線の世界

アマチュア無線の中身

1.通信の種類
a:FM・SSB通信 g:CW通信
b:AM通信 h:レピータ通信
c:QRP通信 i:テレビ画像通信
d:パケット通信 j:RTTY通信
e:ファクシミリ通信 k:月面反射通信(EME)
f:衛星通信 l:非常通信

2.多彩な楽しみ

a:QSLカードを集める
b:アワード・ハンティングにチャレンジ
c:国内・海外コンテスト
d:JCC・JCGサービス移動運用
e:フォックステーリング(AFRD)

3.通信に関する雑学

a:サイクル23
b:太陽黒点数と電波伝搬

4.その他

a:クラブ局 e:バンドプラン
b:フォネチックコード f:ハムの略語
c:RSTレポート g:電波は共有財産
d:国際符号別表

アマチュア無線の世界と一口で言っても、言い表せないものですが、
かなり的を絞って抜粋いたしました。

抜粋:CQ出版「アマチュア無線の世界」 原 昌三 著

アマチュア無線の中身


 1.通信の種類

a:AM.SSBの通信
  FMというのは、電話の電波型式のことです。電波の上に、音声
をどのようにのせて送り出すやり方のことです。皆さんが知ってい
るのは、FMラジオ放送やタクシ−の無線やアマチュア無線のハン
ディとモ−ビルに使われているので、特に肉声の音であり、理解し
やすい電波の音です。
29.50.144.430.1200MHZなどで、FMが使われており、それ
ぞれのバンドの特徴があります。たとえば、29Mでは、モ−ビルで
郡山と広島や静岡などと、遠くと簡単に交信できます。144Mでは、
FM帯で郡山を中心に約150から200km位飛んでいきます。

SSBは、皆さんが描くイメ−ジとして、何MHZなんか解らない
けど周波数の低い短波が入ります。4級を中心でいうと、3.5.7.21.
24.28.50.144.430.1200MHZなどの周波数で使われており、50
から1200MHZまでは、FMとかち合いますが、それぞれ混信しな
いようにル−ルに守られて運用されております。

特に、144から1200MHZまでのSSBの運用では、FMの交信距
離の約2倍以上飛ぶといわれており、それなりの醍醐味をエンジョ
イすることができます。郡山市内の144MHZの飛ばしやと言われて
いる仲間が4人いますが、何と北海道や、九州まで飛ばしています。
話の順序が逆になりましたが、HF帯(短波)の超DXヤ−は、
各バンドで南アメリカ、アフリカ、ヨ−ロッパなどと、いとも簡単
にQSO(交信)しているス−パ−スタ−たちがいます。「アマチュ
ア無線の醍醐味のコ−ナ−」で7人のス−パ−スタ−を紹介してお
りますのでご覧ください。

b:AM通信
   AMは、CWについで古くSSBにくらべ、占有帯域幅が二倍と
広く音質も悪いです。アマチュアの世界では、50MHZで使われてお
り、いまやクラシック通信の中に入ります。古くは日本におけるV
HF帯に関する通信としては、3エレの八木を使い国内はもちろん
のこと外国とのQSOに夢をふくらましたそうです。(郡山在中の
故人.JA7GB小林清昭さんより、現在JARD.JARL会長の
JA1AN原昌三さんとの交信した郡山−東京間での50MHZ帯交信
したこと、VKまで飛ばしたことや、国内50MHZ帯でのDX記録保
持したこともあるといういろいろな苦労話を聞いた事があります。)

c:QRP通信
   QRPというのは、送信電力の減少を意味し、少ないパワ−でど
れだけ遠くに飛ばせるか、というのがQRP通信です。その為に、
アンテナや同軸などそれなりの周辺部分に注意をはらわなければな
りません。

d:パケット通信
アマチュア無線版パソコン通信で、誕生のキッカケは、1970年ハ
ワイ大学で行われた実験です。これは、ハワイに点在する島々を無
線で結び、ハワイ大学のコンピュ−タ−を共同使用するのが目的で
した。このネットワ−クから生まれたのが、パケット通信です。

CQ出版.いまからはじめる「パケット通信」
定価¥1498円
CQ出版.パケット通信ハンドブック
定価¥1659円
CQ出版.バケット無線ネットワ−ク
定価¥1926円
CQ出版.パケット無線&TCP/IP
定価1653円
CQ出版.アマチュア無線用フリ−ソフトウェア
定価¥2033円
CQ出版.無線デ−タ電送とインタ−ネット
定価¥1559円

e:ファクシミリ通信
現在は、ファックスによる通信は、ほとんど影をひそめ、これか
らも活発にはならない分野だと考えます。ただし気象ファックスの
ように気象衛星「ひまわり」からの天気予報の画像を受信するのに
は、大変有効です。ロ−カルの気象台.市町村.テレビ局.その他
さまざまに利用されております。もちろん、個人でも受信できます
し雨量や積雪台風などの予報に役立つと思います。

*JMHの周波数*
JMH1      3622.5KHZ
JMH2      7305KHZ
JMH3      9970KHZ
JMH4    13597KHZ
JMH5    18220KHZ
JMH6    23520KHZ
(JMHが行っている気象FAX放送。)

f:衛星通信
1961年に12月にオスカ−があげられてから、現在までに43ヶの
通信衛星が打ち上げられております。現在は、JAS−2が活躍され
送信系と受信系のアンテナと周波数の違いにより、高度約800kmの
位置にあり、世界との交信を可能にしています。 

g:CW通信
アマチュア無線では、電話と電信といわれる通信があり、電話は
声を出しおしゃべりをするのに対して、電信はCW(continuous wave)
といわれ、トンツ−のモ−ルス符号で交信します。このモ−ルス符
号は、1837年、アメリカのサミュエル.モ−ルスにより考案されま
した。ただ残念なのは、プロの世界ではCW通信は不必要になり、
アマチュア無線の世界だけになってしまいました。
この通信のメリットは、混信や雑音に強く遠距離通信に最適です。

h:レピ−タ通信
手のひらサイズで運用ができ、なおかつ広範囲で話が出来る無
線中継器の交信のことです。1982年に430MHZ帯のレピ−タ−が
許可され、現在では、1.2GHZや2.4GHZも加わりその数は千局近くに
達します。レピ−タ−には2種類あり、約半径20kmくらいの小ゾ
−ンで使用するものと、広範囲をカバ−できるものとあり、それぞ
れの周波数により区別しています。
439.00から439.50までが広域レピ−タ−
439.50から439.98までが通常のレピ−タ−です。

参考までに、ヤマト無線がお世話をさせていただいたレピ−タ−は
439.16MHz  1292.70MHz  JP7YDO
439.56MHz  JR7VW
439.68MHz  1292.68MHz  JR7VF
439.74MHz  1292.24MHz  JR7VK
439.84MHz  1292.76MHz  JR7WM
439.88MHz  JP7YCR
439.98MHz  JP7YCS
439.88MHz  JP1YDX
1292.16MHz  JP7YDR
1292.56MHz  JP7YDU などです。

一般的に、どなたが使用しても問題ありませんが、JARLの方
針ですと「JARL会員である」ことが望ましいとなっています。

i:テレビ画像通信
TVといえば、家庭用のTVを普通考えますが、アマチュア無線
では、FSTV(高速走査テレビ)とSSTV(低速走査テレビ)
というものがあります。現在皆さんが使用しているのは、SSTV
の方です。SSTVの欠点は、1枚の画像をおくるのに時間がかか
るということです。

j:RTTY通信
RTTYというのはRadioTeletype、無線印刷電信のことです。以前は
通信社などの払い下げの機械に手を入れて使っている例が多か
ったのですが、この頃のマシンはいわゆる機械的な動作によるもの
で音がうるさく、重量も100kgをこえる扱いにくいものでした。
しかし、パソコンの普及と共に最近では全電子式のものが出現し、
CRTディスプレイで文字を表示するものが主流になっています。

k:月面反射通信(EME)
EMEとは、Earth−Moon−Earthで地球から月に向かって電波
を発射し、それが月で反射し地球に戻ってくる通信を、月面反射通
信(EME)と言います。地球と月の距離は38万kmあり、往復
すると何と7万kmになります。電波の進む早さは、毎秒30万km
ですから、交信するのに、2.6秒の遅れるタイムラグがあります。交
信の内容は、コ−ルサイン以外は、TMOコ−ドを送るだけというの
ですから、どこがおもしろいのかと言われそうですが、地球の運動、
月の動き、電離層の把握、送信機やアンテナはもちろんのこと、高
性能のノイズレスプリアンプをいかに工夫をして受信することです。
さいわい、郡山でロ−カルが猪苗代湖畔で交信したアマチュア無線
局がおりますので、ご紹介いたします。
アマチュア無線の醍醐味の中で、「JH7PAV吉田さん」を紹介
します。

参考までに

TMOコ−ト゛

符号 144MHZ 432MHZ&UP
  T かろうじて検出可能 かろうじて検出可能
  M コ−ルサインの一部を了解 コ−ルサインを完全に了解
  O コ−ルサインを完全に了解 コ−ルサインを完全に了解し信号がQ5のとき
  R コ−ルサインを完全に了解しOを受信したとき コ−ルサインを完全に了解しM/Oを受信したとき

参照.CQ出版.EME.HANDBOOK
定価¥4496円

l:非常通信
この非常通信とは、電波法第52条4号に「地震、台風、洪水、
津波、雪害、火災、暴動、その他非常の事態が発生し、又は発生
する恐れがあの場合において、有線通信を利用することができな
いか又はこれを利用することが著しく困難であるときに人命の救
助、災害の救助、交通通信の確保又は秩序の維持のために行われ
る無線通信をいう」と定義されています。この「非常通信」は、
免許人の判断で行います。

2.多彩な楽しみ

a:QSLカ−ド
アマチュア局が交信し、その証明とする交信証のことです。
このカ−ドは、ハガキサイズであり、相手に直接送る方法とJAR
Lという団体の会員になり、転送サ−ビスをうけ、相手に送っても
らう方法とあります。カ−ドの表紙としては、高山植物の写真、風
景の写真、自分の趣味の写真、アニメの写真、無地に自分のコ−ル
サインを印刷するなどまちまちです。
また、裏面の方は、相手のコ−ルサイン.交信時間.レポ−ト.
周波数.電波型式.出力.無線機.アンテナなど記入する欄があり
ます。国内はもちろん、外国とも交信したときには、QSLカ−ド
を発行するのがマナ−の一つです。そして、より多く交信し、カ−
ドを集めることに楽しみがあります。
アマチュア無線の最高の名誉ある表彰状が、読売新聞が行ってい
る1万局の交信アワ−ドです。2500局ずつの4回の申請後、1万局
交信を達成しますと、郵政大臣からの表彰状がいただけます。しか
も、読売新聞主催の立食パ−ティ付きです。貴方もぜひ、挑戦して
みませんか。

b:アワ−ドハンティク゛
アワ−ド(賞状)は、決められた交信をして、QSLカ−ドを多
く集めるともらえるものです。(申請料として、小額ですが有料です
。)アワ−ドは、国内から海外のものまでたくさんあり、千種類に
も達します。又、アワ−ドは、JARLのように団体が発行してい
るもの、クラブが発行しているもの、新聞社が発行しているもの、
個人が発行しているものなどがあります。
JARLが発行するAJD(ALL Japan Districts)は、日本の10
エリアと交信しQSLカ−ドを各1枚づづ計10枚集めればもらえ
るものです。そのほか、WAJA(Worked ALL Japan)1都1道2
府43県との交信カ−ドやJCC(全市)、JCG(全郡)なども
あります。  
CQ出版.アワ−ドハンドブック
定価¥2355円
CQ出版.アマチュア無線アワ−ドガイド
定価¥3087円

c:国内.海外コンテスト
アマチュア無線の世界では、いろいろなコンテストが行われてお
ります。交信数や交信エリアを競うもので、短時間で多くの局と交
信を目的とし、それをアワ−ドに利用することもできます。 

d:JCC.JCGサ−ビス移動運用
JCCは、アワ−ドでお話したとおり全市の交信、JCGは全郡
との交信を意味します。JCCにおいては、100から600までこえる
市があり、JCGにおいても多数の郡があり、それを目的としてそ
の場所に移動し交信をサ−ビスする移動運用のことです。
カ−ドを集めている人にとっては、大変貴重な交信のカ−ドとな
ります。

e:フォックステ−リング(AFRD)
AFRD(Amateur radio direction finding)は、日本語で訳すとアマ
チュア電波測向競技会です。フォツクスハンティングというのは、
文字通り「狐狩り」のことで、電波を発射する局をフォックス(キツ
ネ)とみたて、電波探知用アンテナ付き受信機をもった人がキツネ
を捕まえるゲ−ムです。要するに、フォックスハンティングとオリ
エンテ−リングを結びつけた競技です。

3.通信に関する雑学

a:サイクル23
太陽黒点数は、11年周期で増減を繰り返しており、ここ3年あ
たりがサイクル23になります。HFからUHFまで電波の伝搬が、
とても良い状態になり、遠距離交信がおもしろく体験できます。

b:太陽黒点数と電波実験
太陽黒点数とは、相対黒点数の事で、ウォルフの数またはウォル
フ黒点数とも呼ばれています。1999年5月で「106」という値を示し
ています。この数字が多くなるにつれて、電波の状態が著しく良く
なり、世界の裏側まで簡単に通信ができる様になります。サイクル
23のコ−ナ−でも話したように11年周期なので、ここ2.3年
がピ−クとなり、次回のピ−クは2012年頃になります。

4.その他

a:クラブ局
クラブには、ファミリ−クラブ、趣味のクラブ、地域クラブ、職
域クラブ、学校クラブなどがあり、地域クラブ以外は3名の従事者
が集まればクラブを作る事が出来ます。クラブ局のコ−ルサインは、
始まりが、サフイックスのファ−ストがY.Zで始まるコ−ルサイ
ンを使用します。レピ−タ−の管理団体は、クラブ局と全く違う団
体を言います。
たとえば、JA7YAA〜JA7ZZZ
JH7YAA〜JH7ZZZ
JR7YAA〜JR7ZZZ
JE7YAA〜JE7ZZZ
JF7YAA〜JF7ZZZなど順次JG.JI.JJ
へ進んでいきます。

b:フォネチックコ−ド
欧文通話表と言われているもので、コ−ルサインを送るときに、
相手に確実に伝えるためにフォネチックコ−ドを使用します。しか
も全世界共通表示です。
(この呼び名をしっかり覚えましょう。)

A ALFA アルファ N NOVEMBER ノベンバ−
B BRAVO ブラボ− O OSCAR オスカ−
C CHARLIE チャ−リ− P PAPA パパ
D DELTA デルタ Q QUEBEC ケベック
E ECHO エコ− R ROMEO ロメオ
F FOXTROT フォックストロット S SIERRA シィエラ
G GOLF ゴルフ T TANGO タンゴ
H HOTEL ホテル U UNIFORM ユニホ−ム
I INDIA インディア V VICTOR ヴィクタ−
J JULIETT ジュリエット W WHISKEY ウィスキ−
K KILO キロ X X−RAY エックスレ−
L LIMA リマ Y YANKEE ヤンキ−
M MIKE マイク Z ZULU ズル

c:RSTレポ−ト
RSレポ−トは、了解度と信号強度を相手局に伝える為の基準と
なる数字です。
 Rは、readabilityで了解度。
  Sは、signal strengthで信号強度を意味します。

R−了解度(Readability)
1−了解できない。
2−かろうじて了解できる。
3−かなり困難だが了解できる。
4−実用上困難なく了解できる。
5−完全に了解できる。

 

S−信号強度(Signal Strength)
1−微弱でかろうじて受信できる信号。
2−大変弱い信号。
3−弱い信号。
4−弱いが受信が容易な信号。
5−かなり適度な強さの信号。
6−適度な強さの信号。
7−かなり強い信号。
8−強い信号。
9−きわめて強い信号。


例.郡山市内のモ−ビルの人が、相手と交信中レポ−ト交換の時に、
上のとおり了解度と信号強度を送るところが、周りの交通情報を
送ってくれたという事がありました。そのような間違いのないように
正確にRSレポ−トを送りましょう。了解度5.信号強度9の時は
RSレポ−トは「5と9」です。

d:国際符号別表
世界各国に割り当てられているプリフィックスです。最初の1か
ら2文字を聞くとその国がわかります。たとえば、UAは旧ソ連、
HLは韓国、アメリカはK.N.W、フランハはFという具合です。
(世界の国々のコ−ルは省略)

e:バンドプラン
世界と日本のアマチュア無線のバンドと2つに分けられます。も
ちろん、大部分が共通してますので世界と交信できますが、各国に
よりバンドエッジは多少の巾に違いがあります。
(世界のバンドプランは省略)
日本のアマチュアバンドには、電波型式(CW.SSB.FM.
画像.デ−タ)などにより運用できる範囲が電波法で決められてい
ます。皆さんがよく使われる144MHZバンドをあげれば
144.020〜144.100   CW
144.100〜144.500 SSB(USB)
144.700〜145.800   FM(一部全電波型式)
などで、ぜひ、バンドプランを守り交信してください。
(日本のアマチュアバンドプランは省略)

f:ハムの略語
電話(FM.SSB)やCW通信で使われる略号が慣例的に使わ
されています。

 Q符号

QRA 貴局名は何ですか。(ハムの間では名前の意味で使われる)
QRM そちらは、混信を受けていますか。
QRP そちらは、送信の電力を減少しましょうか。
QRT こちらは、送信を中止しましょうか。
QRZ だれがこちらを呼びましたか。
QSB こちらの信号には、フェ−ジングがあります。
QSP そちらへは、無料で、…・へ中継してくれますか。
QSO 交信する。
QSY こちらは、他の周波数に変更して伝送しましょうか。
QTH 運用場所をいう。


 略符号

DX Dirtans.距離.遠い所をさす。
Local ロ−カル.近距離.
FB Fine business.すばらしい。
YL Young lady.
XYL 奥さん。
OM Old man.先輩。
Roger 了解。
WX Weather.天気。
73 Best regards.最大の敬意を表す言葉。
88 Love and kisses.女性に対して最大の敬意を表す言葉。
TX 送信機。
RX 受信機。

(CW(電信)用略譜号は省略)

参照.CQ出版.ハムの言葉がわかる本
定価¥1213円
CQ出版.現代ハム用語
定価¥1103円

g:電波は共有財産
電波は、だれが無線機を操作しても簡単に世界まで飛んでいって
しまいます。現在は、私たちの周りをみても、携帯電話、テレビや
エアコンのリモコン操作、車のワッンタッチキ−操作、電子レンジ
などや警察、消防、自衛隊、テレビ、タクシ−、運送、空港など数
え切れないほど無線が利用されています。
このように電波は無限にある物でなく、大変貴重な物です。電波
は私たち人類がみんなで共有する貴重な財産です。

h:電波利用料
平成5年4月からスタ−トした電波利用料は、無線局の免許を取
得している皆様に、より円滑に電波を利用していただくために、無
線局全体のための公共的な行政経費を負担していただく制度です。
アマチュア無線局の免許状が届いてしばらくすると、電気通信管理
局から電波利用料に関する納付書が郵便で届きます。アマチュア局
は、1年間500円の電波利用料です。
(パ−ソナル局は、年間600円、業務無線局は、1台600円)
支払い期限までに、郵便局や銀行に振り込みます。ただし、支払う
べき金額が1000円未満の場合は延滞料がかかりませんが、早め
に払い込むようにしましょう。

参考:電波利用料歳入
5年度 74億円
6年度 85億円
7年度 140億円
8年度 214億円
9年度 250億円
10年度 280億円
(9.10年度は予算額です。)

電波利用料歳入は電波監視装置の充実、総合無線管理システムの構
築及び技術試験事務等に使われます。

1.総合無線管理システム
2.周波数ひょう迫対策のための技術試験事務
電波のより効率的な利用が可能な無線設備の技術基準を
定め、その導入を図るため技術的検討、実施試験及びデ
−タ分析等の事務を実施しています。
例:符号分割多元接続(CDMA)方式による周波数共用
技術。現在、携帯電話のセルラ−で使用されており、
ドコモは2001年の春頃発売予定です。

3.電波監視業務の充実
不法違法無線局に対する迅速な探索、措置を可能とする最
新鋭で高性能な電波監視施設を計画的に整備中です。
(すでに全国30万都市には配備されたと聞いてます。)

電波利用料の納付について
電波利用料は、免許の有効期限内の任意の年数分を一括して納め
る前納制度があります。また、郵便局または民間金融機関の口座か
ら、電波利用料を引き落とす口座振替もご利用出来ます。電波利用
料についてのお問い合わせ、前納制度や口座振替についてのお問い
合わせは、当局財務課(022-221-0616または022-221-0663)までお願
いします。